昆虫、特に甲虫を中心とした生き物ブログ。ビーチコーミングやガラスびん収集についても書いています。


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カテゴリ:昆虫採集・観察(陸)( 85 )

クロサワツブミズムシ

クロサワツブミズムシSatonius kurosawaiはちょっと変わった昆虫である。マニアックな甲虫屋ならば一度は憧れる虫だと思う。粘食亜目Myxophagaに属する微小な水生甲虫で、今のところ日本産のツブミズムシ科甲虫としては唯一の種である。1982年に佐藤正孝博士により記載され、種小名は発見者である黒澤良彦博士に献じられている。

水生甲虫とは言っても川や湖沼にいるわけではなく、浸み出す水で常に濡れているような岩盤の表面で生活している。体長は1.5mmほどと、非常に小さい。なかなか目につかない大きさであるのは確かだが、それにしても過去の記録は少ない。水の滴る岩場なんて全国の山にありそうなものだが、どこにでもいるような虫ではないらしい。これはちょっと不思議なことで、いる場所にはなぜいるのか、いそうな場所にいないのならばその制限要因はなんなのか、いつか知りたいと思っていた。なによりゴマ粒よりも小さいというその虫自体を、野外でじかに見てみたいと思っていた。しかし、なかなかその機会には恵まれずにいた。

ところが先日、思いがけず道が開けた。いつもお世話になっている学芸員さんが生息地の調査をされたことのある方で、先日その場所について話を聞くことができたのである。しかもスマホでGoogleマップを見ながら、「ここだよ」とピンポイントで場所まで教えて頂いた。訊いてみるものである。ついにあのサトニウスに会える! 重たいカメラを担いで、先日その場所に行ってみた。

ポイントはすぐに分かった。某県某所。一見なんてことのない道路わきにある。
f0205097_11583115.jpg

たしかに教科書通りの環境である。ここは河岸段丘の中段あたりで、上のほうから水が浸み出し、岩盤表面を濡らしている。年中水が途切れることがないらしいのは、表面についたコケや有機物の溜まり具合からして分かった。
カメラを用意して、岩の表面を凝視して数十秒、目的の虫はあっけなく見つかった。まあ場所を聞いて来たのだから当然なのだが、憧れの虫を目の当たりにできたのはやはり嬉しかった。
これがクロサワツブミズムシ。(以下、いずれもトリミングなし)
f0205097_11593105.jpg
f0205097_12002294.jpg

このようにびちゃびちゃに濡れている岩の表面にくっついている。常に体を水に浸した状態でいるのが好きなようだ。この日は気温も高く、ゆっくりと歩いているのも多い。

これはやらせ写真。ピンセットでつまみ上げて、濡れていない場所を歩かせてみた。短い触角が可愛い。
f0205097_12015666.jpg

よく見てみると、怪しげな平たい虫が少ないながらも見つかった。どうやらこれがクロサワツブミズムシの幼虫のようだ。これはやや小型で、若齢幼虫と思われる。
f0205097_12025053.jpg

体は非常に扁平で、ヒラタドロムシ類の幼虫を思わせる。腹部には細い突起物がずらりと並んでいて、いかにも水中の溶存酸素を取り込むのが得意そうな姿である(個人の感想です)。
この個体は少し大きい。
f0205097_12040620.jpg

撮影していると地元のおっちゃんが何人も通りかかり、そのたびに聞き取りをしたのだが、やはりこの崖は一年を通じて水が途切れることはないらしい。役所の人も通ったので訊いてみると、ここの段丘の上から岩盤の隙間を通じて地下水が浸み出てくるのだそうだ。

70代くらいのおじいちゃんの弁。
「ここは俺が子供の頃っからこんな感じだよ~。でも今日はまだ水が少ねえな、いつもはもっと流れてるんだけどな。
このあたりの岩場は昔は石切りをやっててな、こんな(手を広げる)でっかい石を背負った男が歩いてたよ。積んで塀にしたりかまどにしたりするんだな」

やはり地元民の話を聞くのは面白い。
クロサワツブミズムシにとって、この「年中途切れない水」が重要なのは分かるのだが、それにしてももっと記録があってもよさそうなものだ。生息環境の雰囲気は掴めたので、今後は似たような場所を見かけたら探してみたいと思っている。


帰宅後に調べてみると、本種の幼虫はボイテル博士が既に記載していたことを知った。PDF直リン。



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by isohaetori | 2017-02-22 12:40 | 昆虫採集・観察(陸)

ウスタビガの繭

今日は所用があって横浜へと出かけたが、少し早く着きすぎてしまった。ただ車でぼんやり待つのも面白くないので、近くの公園を小一時間ほどぶらついてみた。池は凍り、地面には霜柱が立ち、この暖冬にも漸く本来の寒さがやってきたようである。公園にはそこそこの規模で雑木林が残されており、短時間ではあったが、数か月ぶりの野外散策を楽しむことができた。
植栽のサツキの枝でウスタビガの繭を見つけた。なぜか足元近くと言ってよいほど、ごく低い位置に作られている。

f0205097_22172912.jpg


この繭については過去に一度紹介したことがある。色が美しく造形も魅力的なので、野外で見かけるとつい拾ってきてしまう逸品だ。

さて、本来ウスタビガは秋に羽化してしまうので、この時期に見かける繭は空のはずである。しかしこの繭はずっしりと重かった。繭の上部を開けて覗いてみると、中には蛹がちゃんと残っている。どうも怪しい。アメバチにでもやられているのかもしれない。気になるので持ち帰ってきた。これから何が出てくるか、しばらく様子をみてみようと思う。
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by isohaetori | 2016-01-13 22:40 | 昆虫採集・観察(陸)

ビロードツリアブ

数日前に、隣町の公園で出会った毛玉(ビロードツリアブ)。背景がうるさい写真になってしまったけど。

ふわふわと林床を漂う毛玉。
3004

花にとまる毛玉。
IMG_2945

もふもふしてて可愛い。
スプリング・エフェメラルと呼んでも差し支えないと思う。
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by isohaetori | 2014-04-15 21:48 | 昆虫採集・観察(陸)

クヌギカレハを狙う者

今回は非常に恐ろしい姿の毛虫が登場するので、苦手な方は見ない方が無難です。

覚悟して続きを読む→
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by isohaetori | 2013-08-22 22:10 | 昆虫採集・観察(陸)

ハムシドロバチの獲物

今日は休み。最近は仕事が忙しくなってきて、いくら寝ても寝足りない感じ。しかし休みにずっと寝ていると逆に疲れてしまうので、あまり寝てもいられない。適当な時間で無理やり起きて作業をしていた。

ここ数日で、飼っていた虫が相次いで死んでしまった。以前JK君に送ってもらったクロカタゾウムシは、先週中ごろに「ニーニョ」(♂)が、一昨日に「ニーニャ」(♀)が、相次いで亡くなった。悲しい。
うちに来たのが2011年の10月だから、一年半以上は生きたことになるが、さすがに寿命だったのだろうか。可愛いし飼育は楽だし長生きだし、おかげでずっと楽しませてもらった。ありがとう。
また、以前職場で捕まえた外来ヤスデのヤンバルトサカヤスデも死んでしまった。なむなむ。というわけで、今飼っているのはクワコ幼虫の「ひかり」と「こだま」のみとなった。


先日の野外で撮った写真をアップ。ハムシドロバチの一種が、ノミゾウの幼虫を運んでいた。この個体はお尻の方を咥えているが、首根っこをの方を保持してくるやつも多くいるので、運ぶ時の幼虫の向きには特にこだわらないらしい。

IMG_9746

ぎゅうぎゅう押し込む。

IMG_9779

ぎゅうぎゅう。

IMG_9782

毎年似たような写真ばっかり出しているが、個人的に好きな虫なので大目に見てやってください。
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by isohaetori | 2013-04-30 23:41 | 昆虫採集・観察(陸)

小さなハネカクシ

ここしばらくの間、休日のたびに引きこもって、ハネカクシの解剖や観察、スケッチなどに明け暮れていた。自分の不器用さと絵の拙さに絶望的な気分を何度も味わったが、なんとか作図の作業が一段落し、図版組みの作業にまで辿りついた。まだ全然終わっていない記載文にもたいへん苦労しそうだが、これらはずっとやりたかった仕事なので辛くはない。これからもめげずに取り組みたい。


今日は気晴らしとして、久々に野外へ出ることにした。すっかり季節が進んでいて、一部の早春の虫はもういなくなっているほどであった。しかし、ハムシドロバチの狩りやセイボウたちの群れは今年も目にすることができた。たくさんのホソセイボウに混ざってリンネもいた。ビロードツリアブはふわふわと飛ぶ合間に、地面でお尻をもじもじさせて砂を取り込んでいた。クロナガアリの巣では結婚飛行が行われるところで、女王と王アリが続々と巣穴から飛び立っていた。その他にも様々な虫をのんびりと眺め、心和む時を過ごした。ぽかぽかとした日差しも心地よい。やはり生き物屋は野外に身を置いている時が一番幸せなのだ。

ハチを見たあとは、少しだけ朽木を起こして遊んだ。小さなハネカクシが歩いていたので撮影。Edaphusの一種だと思う。体長1.2ミリほど。

edaphus

このハネカクシは学部生の時に初めて見つけ、これはきっと原始的なアリヅカムシだ、すごい珍品に違いない! と思って勇んで研究室に持ち帰ったが、しもべ先輩に「ああEdaphusね、これよく採れるんだよね」と即座に言われてがっかりした思い出深い虫である。
こんな小さい虫でもちゃんと研究している人はいるもので、南西諸島のものを中心に、最近たくさんの種が記載された(Puthz, 2010)。このサイズの虫を余裕で解剖できるなんてどうかしてるよ…。その器用さが欲しいと、3ミリ弱の虫にすら手こずっている私は思う。

今日見た他の虫については、また余裕ができたら紹介します。
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by isohaetori | 2013-04-25 22:58 | 昆虫採集・観察(陸)

山叺

冬枯れの雑木林のなかで、ひと際目を引く鮮やかな色彩。

usutabi

『山叺(やまかます)』と呼ばれる、ウスタビガの繭である。この緑色はなかなか色褪せることがなく、繭自体も丈夫な絹糸で固定されているので、美しいままで長いこと枝先に留まっている。

ウスタビガは繭だけでなく、成虫もまた美しい。
ひらたく言うと、もふもふで超可愛い。あたたかそう。もふりたい。もふもふで超(以下無限ループ)

ちなみにこんな蛾です↓
ウスタビガ本州以南亜種
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by isohaetori | 2013-01-24 20:21 | 昆虫採集・観察(陸)

キタテハ

今日の昼間、少しだけ外を歩く機会があった。林縁でキタテハが日向ぼっこしていた。

f0205097_2318215.jpg


隙をみてCX4で撮ったお手軽写真。

木々も次第に葉を落とし始めており、冬が近づいていることを実感する。じきにこのチョウもどこかへもぐり込んで、ひっそりと春を待つことだろう。


夜はプレパラート作製や絵描きなど。学会まであと一カ月…まあ、何とかなるはず。
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by isohaetori | 2012-11-01 23:26 | 昆虫採集・観察(陸)

飛ぶセンチコガネ

今日は調査へ行く予定だったが、潮がいまいちだったので予定変更。都内に出ていくつかの用事を片付けた。久々に秋葉原を歩いた結果、やはりここは稀にみる奇怪な街だとしみじみ思った。なんかもう街ごと頭おかしいもの。
帰宅後、今日見てきた相場などを踏まえて、ネットで中古パソコンを注文した。憧れのレッツノート。これでむし的作業がはかどるに違いない!(何事も形から入りたがる安直な人間の一例)


少し前に撮った写真をあげてみる。のしのし歩くセンチコガネさん。
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飛び立つ瞬間。「そおい!」
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いずれも10月9日に撮影したもの。秋に出るセンチコガネはピカピカで美しい。
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by isohaetori | 2012-10-29 23:06 | 昆虫採集・観察(陸)

可愛いトビナナフシさん

昨日の採集で出会った虫、ニホントビナナフシ。

IMG_7238

なんとも言えないユーモラスな顔。

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ナナフシの類は擬態の名手としてつとに有名だが、素晴らしい彫刻を施した卵を産むことでも知られている。一見何かのタネのように見える卵の造形は種によって異なり、親虫の推定にも使えるほどである。私はこういう細かいものが大好きなので、未所持だったトビナナフシの卵を得ようと、この個体を連れて帰った。餌はコナラの葉で、もう入れたそばからもりもりと食べる。ナナフシが無心に葉っぱをむしゃむしゃやっている様子は可愛らしく、見ていて飽きない。草食動物の魅力である。

で、今日飼育箱をみてみると、既に卵を5,6個産み落としていた。もう1シーズン早かったら、あの企画に間に合わせることができたのだが…。ちょっと遅かった。
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by isohaetori | 2012-09-25 22:53 | 昆虫採集・観察(陸)