昆虫、特に甲虫を中心とした生き物ブログ。ビーチコーミングやガラスびん収集についても書いています。


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カテゴリ:昆虫採集・観察(陸)( 85 )

蜂の楽園

f0205097_9341928.jpg午前中は干潟でびん拾いをしたのだが、期待したほどの成果は得られなかった。漂着物自体が減っていたし、びん拾いは時の運としか言いようがない。干潟は午前中で切り上げ、maroneさんでお昼ごはんを食べた。


いつもの砂浜に行くかどうか迷ったが、今回は房総の山奥にある某お寺にまで足を伸ばした。
その判断は正しかったようで、ツチスガリが至る所で巣穴を掘っており感激した。こんな大規模な生息地を見たのは初めてだ。驚いたのはルイスヒトホシアリバチの数で、無数と言って良いほどの♂が地表を飛び交っていた。♀も多く、ツチスガリの巣穴に入っていく姿も見られた。少数だが、ハラアカマルセイボウ、ムネアカアリバチ、ヤマトアリバチモドキなども採集することができた。

そしてなんと、このお寺にはニッポンハナダカバチまで生き残っていた! 数は非常に少なかったが、こんな山奥で細々と命を繋いでいたのであった。ベッコウバチの類も豊富なようで、ここはハチの楽園のように思えた。
お寺の人も親切に色々と教えてくれ、「またいつでも来てくださいね」と言ってくれた。ここにはしばらく通うことになりそうだ。
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by isohaetori | 2011-07-15 23:55 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(0)

疑問氷解(ハムシドロバチの獲物)

~前回までのあらすじ~
先日のハチ見で、ハムシドロバチが盛んに狩ってくる幼虫の正体を知りたくなったいそはえとり。ノミゾウムシの幼虫らしいという予測は立ったが、果たしてその正体は? あの幼虫は普段どこにいて、何の葉を食べているのか? 果たして一種類だけなのか? 



ゾウムシのことはゾウムシ屋に訊け、というわけで、昆研の同期生でゾウムシ研究者、特にチビゾウムシ類の世界的権威(笑)であるJK君に問い合わせてみた。すると、カシワノミゾウムシあたりが怪しいのではないかという返事。併せてこの類のことを調べた論文も送ってくれた。確かに周辺にはクヌギやコナラがたくさん植えられていて、個体数の多さからいっても餌資源として適当そうである。特徴的な食痕も教えてもらったので、早速確かめに行くことにした。


今日は生憎の空模様で、細かい雨が朝から降り続いていた。しかしテキは成長の早いリーフマイナーであるから、うかうかしていると幼虫の姿が見られなくなってしまうかもしれない。悪天候を押して出かけることにする。

コナラの木を見ると、あるある、葉先が半分枯れたような食痕。
f0205097_2058813.jpg

もう、食い荒らされていると言ってもいい。
コナラほどではないが、クヌギにも食痕があった。
f0205097_2058418.jpg

幼虫は薄い葉っぱの内側を食べ進み、丸い蛹室を作ってその中で蛹になる。葉を透かして見ると、その様子がよくわかる。蛹の影が見えますネ。
f0205097_20585893.jpg


時期が遅かったのか、見つかるのは蛹ばかりだった。それでも食の進んでいない葉っぱを選んで破ってみると、出ました! 前回、ハムシドロバチがたくさん狩っていたあの幼虫! へんな顔つき(笑)なので見間違えようがない。
f0205097_20592165.jpg

これはカシワノミゾウか、その近縁種とみて問題ないだろう。晴れた日だったらコナラの木の前でじっと待ち、ハムシドロバチが狩りをするのを見ることができるのかもしれないが、この天気では期待できない。自宅で羽化させるべく、食痕のある葉をチャック袋に入れて持ち帰ることにした。念のため、クヌギとコナラの葉を分けておく。
気になるのはケヤキの潜葉虫だが、だいぶ時期が遅かったのか、見つかるのは脱出痕のある葉や蛹ばかりだった。しかも手の届く範囲には枝がほとんどない…。というわけで、ケヤキにつくアカアシノミゾウ幼虫のサンプリングは断念した。


帰宅すると、JK君からノミゾウ幼虫の顔写真が届いていた。アカアシとカシワの2種。大学構内で採集したものを撮影してくれたそうだ。多謝多謝! 持つべきものはゾウムシ屋の友人である。本人の許可を得てここに掲載!

アカアシノミゾウ(ventral)
f0205097_20595598.jpg

アカアシノミゾウ(dorsal)
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カシワノミゾウ(ventral)
f0205097_2102760.jpg

カシワノミゾウ(dorsal)
f0205097_2104012.jpg


これを見る限り、アカアシの方がずいぶん体が小さく、着色部の色が濃いようである。
それを踏まえ、先日採集した(ハチから奪った)21頭の幼虫を検してみたところ、1頭だけアカアシの幼虫が入っていた。この時期、この地点のハムシドロバチの大部分が、ブナ科の葉から引き出したカシワノミゾウの幼虫を利用しているのは間違いないようだ。ただ、時期によって手に入りやすい獲物の種類は変わるだろうから、そのへんはうまく狩りの場所を変えるなどして対応するのだろう。ともあれ疑問が解決してすっきりした。色々と資料を贈ってくれたJK君には感謝である。

来年はもう少し早く来て、ハチがこの幼虫を狩るシーンを撮影してみたい。
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by isohaetori | 2011-05-12 21:17 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(2)

セイボウ祭り2011

川島さんと『ハチ見』に行ってきた。目的はハムシドロバチとセイボウの群飛を見ること。一昨日下見を済ませ、発生状況はわかっていたので安心してご案内できる。

少し風が強かったが、茅葺屋根の軒先をハチが蚊柱のように群れ飛ぶという、期待通りの光景を見ることができた。こんな良い環境は今どきなかなか残っていないはずだ。ドロバチとセイボウの未来に栄えあれ!

軒先で群れ飛ぶサイジョウハムシドロバチ。きらきら光るナミハセイボウも混ざる。実際はものすごく壮観なのだが、写真では表現できないのがつらい。
f0205097_2054456.jpg

交尾するペア。
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綺麗なナミハセイボウ。
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薄暗がりで身づくろい。(これはやや暗色の個体)
f0205097_20552932.jpg


ほぼすべてがナミハセイボウだったが、ツマムラサキセイボウも一匹だけ得た。嬉しい。


茅葺屋根をしばらく眺めていると、ハムシドロバチがしばしば獲物を抱えて帰ってくるのに気がついた。白っぽい無脚の幼虫である。何だか分からないが、リーフマイナーであることは間違いない。
f0205097_2055472.jpg

今日はこの幼虫の正体を確かめたいと思った。

「見せて下さい」と下手に出てもダメだったので、母蜂から力ずくで奪うことにする。すなわち、幼虫を抱えて戻ってきたところをすかさず網で捕え、びっくりして獲物を離したところを強奪するのである。


もう、追剥そのものである。


なんという非道な行いか、という誹りは免れないと思う。

でも、母蜂の命までは取っていないので勘弁してほしい。

「ごめんね」と言いつつ、この追剥行為を20回ほど繰り返し、獲物をチェックした。これはもう末代まで祟られること間違いなしだね。
獲物はこんな連中である。見たところほとんどが同一種で、どこか決まった場所で狩ってくるのであろうと思われた。
f0205097_2056956.jpg


帰宅後に調べると、サイジョウハムシドロバチの獲物はノミゾウムシ類の幼虫であることが多いという。なるほど。
次の課題としては、この幼虫を野外で見つけ出し、どんな成虫になるのかを確かめることである。これだけたくさんのハムシドロバチが利用しているのだから、相当数のいる普通種であることは間違いなかろう。

次の休みにはなんとか決着をつけたい。
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by isohaetori | 2011-04-28 21:01 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(2)

ぱんだぞうむし

新緑が眩しい季節になった。そろそろ「ハチ見」が面白くなってくる頃だろうと思い、隣町の公園へ。案の定、ハムシドロバチとナミハセイボウの大群飛が見られ、目の保養になった。

アリの活動もだいぶ活発になっているようなので、クロヤマアリやオオハリアリの巣を覗いて好蟻性甲虫を探した。オオハリアリの巣からは超カッコいいハネカクシを数頭採集。これはずいぶん探し回った時期があったが、ホストの好きな環境が分かると実にあっけない。同時につるんとした形の微小なハネが一頭採れた。どうも好白蟻性っぽい雰囲気だが、これがきすとなりうむという奴だろうか? しかし確証はない。

ひとしきり虫を採ってからカメラを片手にぶらぶらする。しかしそれほど撮影には身が入らず、ぽかぽかとした春の雰囲気だけ楽しんだ。


あ。
f0205097_2161245.jpg



「見つかっちゃった?」
f0205097_2162999.jpg


バレバレです。

オジロアシナガゾウムシさんは可愛い姿勢でいることが多い。
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by isohaetori | 2011-04-26 21:10 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(0)

マルクビツチハンミョウ

先日の散歩で妻が見つけた虫、マルクビツチハンミョウ。青銅の鋳物のような質感がすてき。この虫を見ると春の訪れを感じる。
f0205097_22352430.jpg

のろのろと歩いてはひたすら目の前の草を貪食している。いかにもとろそうな雰囲気を醸している彼らだが、大の大人をも簡単に殺せるほどの猛毒を、その体に隠し持っている。そのへんの怪しさもすてき。
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by isohaetori | 2011-04-11 22:40 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(3)

オビジョウカイモドキ幼虫?

f0205097_23284934.jpg最近、あちこちで暖かい励ましのお言葉を多数いただき、猛烈に感動しているいそはえとりであります。

異動は今月の16日付なのだけれど、泣いて別れを惜しんでくれる同僚までいて、俺ってなんて幸せ者なの!
この転勤の話が出た時は一瞬落ち込んでしまい、各方面に心配をかけてしまったけど、今はすごくpositiveなattitudeでmy lifeはgo onなのでno problemだぜ!という気持ちである(すごく頭悪そう…)


今日は休みだったので、隣町の公園でハチを掬って遊んだ。前回採ったネジレバネに期待したのだがかすりもせず…。そんなに甘い相手ではないらしい。代わりにというわけではないが、泥が詰め込まれたヨシの茎を何本か持ち帰った。どんなハチが出てくるか楽しみである。

写真は今日見かけたジョウカイモドキ科の幼虫。体長は約3ミリ。砂浜で見かけるやつに良く似ていて、Intybiaの幼虫ではないかと思う。
訂正:ツマキアオジョウカイモドキだろうとのご指摘を頂きました。


夜は取引先の人、会社の同期S君、私の三人で飲んだ。実に良い飲み会で、人生のモチベーションがさらに一段階上がった。
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by isohaetori | 2011-04-06 23:36 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(4)

虫ならなんでもよかった。今は反省している。

f0205097_19445983.jpgEntomological Scienceが届いた。
丸山さんやAntRoomさんが既に紹介していた、あのシロアリノミバエの論文が掲載されている。それにしても凄い虫だ…。琉球にはこんなやつがいるのか。ああ石垣島へ行きたい。そしてシロアリの巣を暴きたい。海ハネも面白いし、来年あたりまた行こうかなあ…。



今日は、正月に忘れてきたカメラを実家まで取りに行った。
途中で河川敷に寄り道し、少し虫を探す。当初はカワラケアリを見つけたいと思っていたのだが、ばっちり整備された場所であったためか完全に空振り。ついカッとなって安直な採集(写真参照)に走ってしまった。虫ならなんでもよかった。今は反省している。
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by isohaetori | 2011-01-31 19:50 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(0)

ぼんの幼虫

昨日の採集で見つけたジョウカイボン科の幼虫。
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大きさは伸びた状態で1.5センチくらい。体表はビロード状で、顔つきや体全体の雰囲気はジョウカイモドキ科幼虫のそれに似ている(ただし尾突起はない)。ただの勘だがなんとなく終齢に近そうなので、成虫になってもらうべく連れて帰ってきた。何になるか楽しみ。

浅野さんから聞いた話によると、農大昆研ではジョウカイボンのことを『ぼん』と呼んでいるらしい。「あー、ぼんしか採れなかったよー」などと活用するのだそうだ。Necydalisのネキなどと違って、なんかダメそうな雰囲気が伝わってくる名前で良い。
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by isohaetori | 2011-01-04 21:43 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(6)

研修三日目

f0205097_026839.jpg今日も早めに出発し、セイボウ入りのイラガの繭を追加する。そんなに採ってどうするのか、と思わないでもないが、変異の幅を見たいのでどんどん採る。

研修先の庭園にはさすがにイラガはいないが、今日はスズバチの泥団子を見つけた。これは狙っても意外に見つからないものなので嬉しい。オオセイボウやオオハナノミが出てくるといいのだけど。
今日で三日間の研修が終わったので、明日から地元千葉での通常業務に戻る。
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by isohaetori | 2010-12-24 23:55 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(0)

研修二日目

f0205097_0234375.jpg寝る前に京極本なんかを読んだせいか、なにやらおどろおどろしい夢を見て目が覚めた。外はまだ暗いが、せっかくなので仕事前に採集をすることにする。

夜が明けたところで出発し、そのへんに植えられているカキやウメの木を見て回る。とある畑の脇で見つけたウメでは、びっくりするほどたくさんのイラガの繭を見つけた。このあたりではまだ健在らしい。しかし、それらはことごとくイラガセイボウに寄生されていて、無事な繭を探すのが難しいくらいであった。イラガがいなくならないのが不思議である。ともあれ、小一時間ほどで結構な数が集まったので満足した。来年の初夏にはセイボウ祭りが展開されるはずだ。早起きはするものである。
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by isohaetori | 2010-12-23 23:55 | 昆虫採集・観察(陸) | Comments(0)