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昆虫、特に甲虫を中心とした生き物ブログ。ビーチコーミングやガラスびん収集についても書いています。


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ナミビア旅行記(8) 旅の終わり

ナミビア旅行記(7)からの続き。最終回です。
同時進行している丸山さんの旅行記はこちら

2月12日(火)
ツメブを離れ、首都周辺へと戻る日である。今日は一気に500kmほど走る必要があるが、長距離の運転にもすっかり慣れた。景色を楽しむ余裕もできた。

サバンナを走っていると、巨大なシロアリ塚がそこかしこに立っている。特に大きめの塚の前で記念撮影をした。
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16235410.jpg

ウィントフックに着き、最後の荷造りに必要な物資やビールを買い、次のロッジへ向かう。途中の国道ではところどころで検問があり、別に悪いことはしていないのだが、止められるとどうにも落ち着かない。

着いてみると、とても雰囲気の良いロッジだった。高い天井と、センスの良い調度品。ここではちゃんとした夕食がつき、メインとしてオリックスの肉を焼いて出してくれた。こんなに美味しく栄養のある食事は久々で嬉しい。肉最高。
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16231236.jpg

虫は終わりにするつもりだったが、外に灯りがあるとつい見に行ってしまう。これは虫屋の性としか言いようがない。ここでは大きなヒゲブトオサムシが飛んできた。つまむとプッという破裂音と共にガスを噴射し、手に謎の黄色い粉がつく。そして消毒液のような臭いが染みつき、なかなか取れない。



2月13日(水)
リゾート気分で朝食。名産品のハムやサラミが美味しかった。肉最高。(二回目)
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16261293.jpg
この手の肉製品は美味しくてお土産にしたいところだが、防疫上の理由で日本には持ち帰れないのが残念である。


ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_08490860.jpg
記念撮影をして、手を振って出発…したところ、血相を変えた主人が大声をあげながら車を追いかけてきた。何事かと思ったが、車のトランクを開けっぱなしにして走りだしてしまったのだった。漫画みたいに荷物をポロポロこぼしながら出て行くところだった。てへ。(舌を出す)


今日のロッジにチェックインするまで、街なかでお土産を買うことにした。たくさんの民芸品が並ぶ青空市みたいなところで、木彫りやブリキの鳥を購入。こちらではホロホロチョウが愛されており、さまざまな製品になっている。
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16264782.jpg
物売りの呼び込みが激しい。

ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16502784.jpg
小さな木彫りのホロホロチョウ。見つけた瞬間、「うわー、可愛い!」と叫んでしまった。お店に置きたいと思って30羽くらい買ったら、お店のお姉さんに「そんなにたくさん!?」と笑われた。


次の宿、リバークロッシングロッジに投宿。想像をはるかに超えた良い宿だった。何より部屋からの眺めが素晴らしく、到着するなり皆で歓声をあげた。眺望の良い宿で旅を締めくくるなんて最高である。沢木耕太郎の『深夜特急』を思い出した。
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16412760.jpg

力みまくっていた虫探しの日々を終え、テラス席で久しぶりにのんびりと過ごした。肩の力が抜けてゆくのが分かる。部屋ではナミビアの鳥類図鑑を眺めたり、旅のあいだ毎日つけてきた日記を整理したりした。この旅行記の下書きである。

ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16415256.jpg
宿は夕食も素敵だった。出てくるものがことごとく美味しい。粗食に慣れ過ぎていたので、果たしてこんな贅沢をしてバチが当たらないだろうか…などという謎の不安感が去来する。殿様のお屋敷に呼ばれた貧しい町民の心持ちである。しかし、すぐに忘れてもりもり食べた。



2月14日(木)
テラスにアカシアの棘にそっくりなガがいて驚く。前翅が伸びているのだろうか。これはすごい造形だ。
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16275472.jpg

チェックアウトしてウィントフック市内へ向かう。お土産を買い足し、隙間時間にはカフェでレモネードなど飲みながらのんびりと過ごした。白川さんは絵はがきを買い、「もう帰り際だけど」と言いつつ、お友達に手紙を書いていた。なるほど、確かに外国から葉書が届いたら素敵だろうと思う。


この旅の最後のホテルで荷物を降ろし、レンタカー屋に行って車を返却。
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ドロドロに汚れてしまったが、故障もパンクもすることなく走り切った。ハイラックス君ありがとう。

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走行距離を計算すると、なんと3週間で4550kmも走っていた! 日本列島が南北に約3000kmなので、その1.5倍である。よく走ったものだ。出発前から車のトラブルは覚悟していて、パンクや砂にはまった時の対処法をYouTubeで予習してきたのだが、完全に無用に終わった。実践の機会がなくてよかった。


明るいうちにシーフードの店に入り、最後の夕食。明日の早朝、日本に向けて出発する。
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最後もビール。お疲れ様でした。


長かった三週間が、ついに終わった。長年の夢だったナミビアは、想像以上にさまざまな表情を見せてくれる国だった。魅力的な生きものや雄大な景観に、毎日感動を味わった。
そして、図鑑や標本ですら見たことのなかったたくさんの虫たち。虫探しというものは空振りに終わることもしょっちゅうなので、今回は文句なしの大成功だったと言えるだろう。ナミビアはおおむね治安もよく、町に行けばたいていのものは手に入り、不安なく生活できるのもありがたかった。

そして何より、リーダー丸山さんの適切な計画と安全管理がなかったら、この旅の成功はなかっただろう。こんな海外初心者の私を誘ってくださったのは本当に嬉しく、感謝するばかりだ。筒井さんも白川さんもたいへん愉快で頼もしく、一緒に過ごす毎日はとても楽しかった。あまりにも素晴らしい日々だったので、帰国後しばらくの間は毎晩ナミビアの夢を見るほどだった。


テレビのナミブ砂漠の映像に見入っていた、幼いころの自分をふと思い出す。数十年後に君はそこに行くことになるんだよ…と言ったら、どんな表情をするだろうか。信じられないほどの空の青さや、砂漠をちょこちょこと走り回る甲虫についても、あの頃の自分に話をしてあげたい。きっと喜ぶことだろう。



エンドロールとして、改めて今回のメンバーを。

丸山さん。
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筒井さん。
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白川さん。
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私。
ナミビア旅行記(8) 旅の終わり_f0205097_16323037.jpg
(道端の野生化したスイカを味見しているところ。衝撃の不味さだった)


改めて、今回の旅でお世話になった丸山さん、筒井さん、白川さん、さまざまな形で助けて下さったすべての皆様に、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。


参考文献
パトリス・ブシャー著, 丸山宗利監訳, 2016. 世界甲虫大図鑑. 東京書籍
Gussmann, C. & E. Holm, 2004. The African Jewel Beetles. Taita Publishers
Koch, C., 1955. Monograph of the Tenebrionidae of Southern Africa. Vol.1(Tentyriinae, Molurini, Trachynotina, Somaticus Hope). Transvaal Museum Memoir No.7
Mares, J., 2002. A Monograph of the genus Manticora. Taita Publishers
水野一晴・永原陽子編著, 2016. ナミビアを知るための53章.明石書店
Sinclair, I. & J. Komen, 2017. Birds in Namibia. Struick Nature
山口進, 1996. 砂漠の虫の水さがし(たくさんのふしぎ136).福音館書店
山口進, 2017. 珍奇な昆虫. 光文社


by isohaetori | 2019-08-01 06:00 | 昆虫採集・観察(陸)